私と民話2―魂呼び (the other story)

 『故・朝日さんの伝承』をぱらぱらと見ているときに、気になるお話と出会いました。

それは「魂呼び」という物語。


 カラス鳴きが悪いと死ぬるということをいいますなぁ。
カラスが屋根棟にやってきて、カーカーいいますと、
「まあ誰か死ぬるか分からんぞ。カラス鳴きが悪い。カラスが鳴いてもどもならん」
いうこたぁいいますがなぁ。
 そして、息がきれるとなぁ。屋根棟に上ってなぁ。その名ぁ呼んで、ワーワーわめきよりましたなぁ。
魂呼びっていうて。そうして、死んだ人を呼び返すんだって。


 この物語を見たときに、すぐに母の言葉が浮かびました。

母は、朝、洗濯物を干す時に、たまーに「あっ、あそこの屋根の上に止まっとーカラスがさみしい鳴きかたしよったわ。誰か亡くなりんなったかなぁ・・・」とつぶやきます。

私はいつも、「え~、今、カラス鳴きよった?悲しそうやった?ふつうのカァカァの鳴き声と違うん?」と言っています。

しかし、母のつぶやいた後には、ほぼ町内放送でお悔やみのお知らせが流れます。

私には、まったく区別のつかないカラスの鳴き声。

母は、「なんともいえない悲しそうな声」と「ただの鳴き声」の区別が出来るようです。


そういえば、こういった話は、なにげない日常の生活の中でたくさん聞いているような気がします。ただ私自身が気にしていないから、聞き流しているだけなのですが・・・。
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by deity_river | 2010-06-11 22:07 | いいつたえ

地元の暮らしの様子や日々思ったことを更新中。なくしたくないものがたくさんあるから。