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作畑と新田にのこる鉱山について知りたい(鉱石を知る編)

 作畑新田に坑口があったことは、今までも書いてきました。(新田で出会った坑口作畑で出会った坑口)
山越えてすぐ隣には生野銀山があり、このあたりからも働きに行く坑夫さんもいたし、炭や食料の供給して、銀山をとりまく衛星町に1つとして栄えてきました。

鉱山の歴史についてはいろんな角度から見てきましたが、ふと、自分の中で、一体このあたりではどんな石が産出したのだろうかと思い始めました。
そうしているうちに、
私が数年前に出会った新田の福畑鉱山について詳しく調べられている「兵庫の山々」というHPを見つけました。

というわけで、そのHPをつくられた橋元さんの元を訪れました。

9月29日。某場所にて。

まずは、福畑鉱山で採集された鉱石を見せたいただきました。
ここでは、方鉛鉱PbS、閃亜鉛鉱ZnS、黄銅鉱CuFeS2、斑銅鉱Cu5FeS4、二次鉱物として孔雀石、珪孔雀石、青鉛鉱などが採れるそうです。

元素記号をすっかり忘れてしまっていて、まずはPb、S、Feが何かを教えていただきました(笑)
薄ら薄らと中学生時代の理科の授業がよみがえってきます。


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     (方鉛鉱)

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     (閃亜鉛鉱)

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     (斑銅鉱)
銅の二次鉱物は黄銅鉱の中の銅が地下水に溶け出して(酸に溶けることが多い)、再び地上付近で鉱物として出てきたもので、青や緑色をしているそうです。


母岩がは流紋岩です。
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これは、岩盤の割れ目に熱水が入り込み鉱床を作った熱水鉱床だそうです。表面は青色だが(ブロシャン銅鉱や青鉛鉱といった銅の二次鉱物に覆われている)、中に斑銅鉱があるそうです。


理科用語は日常生活にでは使わないので、浦島太郎状態になってしまった私に、丁寧にわかりやすく教えていただきました。
鉱石のことはまったくわからない私も、橋元さんもマジックにかかってしまいました。

鉱物の標本は、生野銀山文化ミュージアムで見たことがありますが、鉱石に関する知識がまったくない私にとっては、区別が付かなくて、ただボーっと見ているだけに終わってしまいました。
しかし、今度いったときに、福畑鉱山の鉱石と同じものを見つけたら、身近に感じると思います!

今まで、鉱石についてはあまり縁のない世界にいましたが、とても近くなった一日でした。
貴重な時間をありがとうございました。


追伸:ところどころ間違いたので、直しています(10月6日)
by deity_river | 2013-09-30 22:35 | しぜん

地元の暮らしの様子や日々思ったことを更新中。なくしたくないものがたくさんあるから。

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